一日学校を休んでの登校。


私が教室に入った瞬間、美奈に抱きつかれた。


「涼音、大丈夫?」


「うん、熱も下がってめちゃ元気」


笑って言うと、美奈は安心したように笑った。


「実は、昨日、怜先輩が私のとこまで来てね、涼音に何があったのか教えてくれたの。それまでのことも」


辛そうに顔を歪めた美奈を見て、私も泣きそうになる。


「ごめんね、黙ってて」


心配、かけたくなかったの。


「ううん。涼音が心配かけないように言わなかったんでしょ?」


頷くと、美奈は笑った。


「でも、ちょっとくらい相談してくれても嬉しかったなぁ」


「ごめんなさい......」


「ふふっ。怜先輩に守ってもらってたみたいだし?」


「うん」


なんか恥ずかしくなりながら笑う。