何気なく言う拓馬をいつなもなら睨みつけてるとこだが、俺の腕の中で眠る涼音のおかげか素直に答えられた。


「付き合わねーよ。涼音にとって、俺は幼馴染みでいるのが1番いいんだから」


もう、決意に近い言葉だった。


「あんまり動かねーと、涼音ちゃん、どっかの男に取られちまうぞ」


「わかってる」


俺は、今までもこれからも、ずっと涼音と一緒にいる。


涼音が傷つかないように俺が守るんだ。


そのためなら、自分の気持ちだって押し殺す。


それくらい、涼音が大事なんだ。