〜怜side〜

心臓が、止まるかと思った。


今日の部活、涼音の姿が見えなかった。


聞いたら、早退って言われて、今朝体調悪いのは見抜いてたし、納得してしまった。


けど、部室前に戻ってきて、涼音のカバンを見た瞬間、頭が真っ白になった。


そして、血の気が引いた。


とりあえず、2年のマネージャーを問いただした。


「お前、涼音は早退って言ったよな?」


「ええ。体調悪そうだったし、そうなんじゃない?」


平然と答えるこいつにイライラがつのる。


「じゃあ、なんで涼音のリュックがあるんだよ」


「......っ。私を、疑ってるの?」


上目遣い、わかっててやってるんだろうな。


「ああ。確信してるぐらいにな」


「そんなっ」


「答えろよ。涼音はどこだ」