「怜、私、観光行きたい」


「俺、もう行きたくない」


「もぉー」


笑い合うと、怜が私から離れる。


「行こ」


「うん!」


差し出された手をとって家を出る。


一通り観光した時には、もう夕方だった。


「ただいまぁ」


そう言うと、後ろからおかえりって聞こえてくる。


「ねえ、怜もただいまって言って!」


「? ただいま」


靴を脱いで上がると、怜に笑いかける。


「おかえりっ」


そう言うと、怜に抱きしめられる。


「なんか、新婚みたい」


「いいね、それ」


そんなことを言いながら、2人で夜ご飯を食べる。


「涼音、食べる量減った?」


「あー、怜に会うから痩せようと思って減らしたら、食べれる量まで減っちゃった」


「痩せる必要ないじゃん」


「だって、減ったもん」