「なんか、やだ」


「えっ、涼音?」


「怜、綺麗な人からモテモテなんだろうなぁ」


そう言うと、怜が笑う。


「俺は涼音しか見えてねーよ」


「1個違うだけなのに、なんでよ」


「妬いてる?」


「うん。ごめんね」


再会して、これだもん。


そりゃ、大人っぽくなれない。


「嬉しいよ。嬉しくないやつなんていない。行こう、俺の家に。荷物、持つよ」


「うん。ありがとう」


2人で歩くと、だんだん私の機嫌も直ってきた。


それはきっと、ずっと繋がれてる手のせい。


「入って」


荷物だけ置いて、怜に案内してもらう予定だった。


「......ん」


のに、キスを落とされる。


「どうしたの?」


「涼音が、可愛くて」


もう一度、キスを落とされる。