「俺は、涼音がいなくなるのが何より嫌だ」


「......っ」


「愛華との時、離れて思ったんだよ。ずっと、俺が涼音を支えてると思ってた」


抱きしめる腕を力が入ったのがわかった。


「でも、支えられてたのは俺なんだ。あんな日々、もう嫌だ」


「いいの?」


「ああ。いてくれよ、ずっと一緒に」


私の腕を回す。


「うん。いる、一緒に」


「よかった」


そう言って、怜は笑った。


怜とずっと、一緒にいる。