「自分のせいだなんて、思うなよ......。いなかったらなんて、何があっても言うなよ......」


なんで、怜はこんなに優しいの。


「だって、私は怜から好きなものを奪ったんだよ」


「奪われてなんかない。リハビリすれば、できるって言ってたじゃん」


そんなの、どれだけかかるかわかんない。


「高校生の間に、出来ないかもしれないんだよ?」


「死ぬ気でリハビリする」


「......」


「絶対、できるようになるから」


「......」


「だから、これからも、見守っててくれないか?これからも、ずっと一緒にいてくれないか?」


「......いいの?私が、そばにいても」


ぎゅっと、優しく抱きしめられる。


「涼音がいねーと、俺、楽しくねーよ」


怜の背中に腕を回す。