その言葉にじわっと頬が熱くなる。


「......母さん、気が早い」


「あら、でもそのつもりでしょ？」


「当たり前」


さらに熱くなる。


もう、恥ずかしい......。


「あ、私、挨拶してない」


「いらねーだろ、そんなの」


「大事！」


「ったく」


そのやり取りを見て、こちらを見るだけだった怜のお父さんも近くまでよってくる。


お母さんなんて、キラキラした目で見つめてる。


「俺の彼女」


「改めて、よろしくお願いします」


「ふふっ。いつか付き合うだろうと思ってたけど、本当に長かったわね」


ママと似たことを言われる。


「ああ。涼音ちゃんなら、怜のこと頼めるな。頼んだよ？」


怜のお父さんに頭をクシャッと撫でられる。


昔、よくやってもらってたなぁ。