そして迎えたクリスマスイブ。


学校は昨日までで、今日から冬休み。


ピンポーン。


インターホンが鳴り響き、ママが嬉しそうにドアを開ける。


「のぞみ!ちょっと待っててね」


「うん」


リビングのドアから顔を覗かせると、怜のお母さんがいる。


「あ、涼音ちゃん。元気?」


「はい!あの、怜って......」


「あ、いるわよ」


え?


まさかいるなんて思わなくて、怜の顔を見て固まる。


やばい、私、まだ部屋着だ。


「涼音?」


「......着替えてない」


「今更だろ、そんなん」


確かに......。


ってか、私、彼氏の両親の目の前で部屋着とか!


「やだ、気にしないで。小さい頃からの娘みたいなものなんだから。あ、本当に娘になるのよね......」