「涼音、クリスマスイブ、どっか行こ」


クリスマスイブ1週間前、怜がそう言った。


「うん!」


怜とクリスマス一緒だぁ。


嬉しくって、顔がにやける。


「何ニヤけてんだよ」


「嬉しくって」


「いつも一緒だろ?」


「んー、それとは違うもん」


「まあ、考えとくから、楽しみにしといて」


「うん。よろしくお願いします」


笑いながら言うと、怜が私の頭をクシャッと撫でる。


心臓がドキドキして、顔が赤くなるのがわかる。


「お、赤い」


「怜のせいじゃん......。怜は、赤くならないよね」


「んー、まあ、お前がくっついてくるのは慣れてるしな」


なんか、悔しい。


怜の顔、赤くさせたい......。


「どうしたら、赤くなるの?」


「なんねーよ」