ねえ、気づいてよ……

もう、なんでも話しちゃう。


「そうか......」


「......」


「婚約、してないって言ったら?」


「え?」


「俺、愛香と婚約してない。涼音と別れたとも思ってない」



「え、だって私、別れようって......」


「俺が、それに返事したか?」


あ......。


そうだ、あの日、怜の返事聞かずに公園を飛び出してきちゃったんだ。


私がちゃんと返事を聞かなかったから、怜は婚約できなかったの?


「じゃあ......別れて」


「はっ?ちょっ、なんでそうなる?!」


「だって、私が返事聞かなかったから、別れられなかったんでしょ?」


涙で視界が滲む。


ずっと、返事をしようとして電話、かけてきてたんだ。


「あー、俺の言い方が悪かった。
俺は、別れたくない」