「ほんと?」


「ああ。何年一緒にいるんだよ。嫌いになるならとっくになってる」


その言葉にまた涙が溢れてきた。


「れいぃ」


泣きじゃくる私を怜が抱きしめて、頭を撫でる。


「涼音が俺のこと、どれだけ嫌いになったって、俺は涼音を嫌いになるなんてことない」


私だって、怜にどれだけ嫌われてもずっと大好き。


「だから、安心していい。な?ずっと一緒に育ってきたんだ。涼音がいないとかありえない」


「うん、私も、怜がいないのやだ......」

「約束する。俺は、何があっても涼音を嫌いになんて、ならない」


「うん。私も」


小指を絡めてぎゅうって、指切りをした。


私の胸も同じ音を立てた。