〜怜side〜

今日は、涼音の誕生日。


なのに、俺はなんでこんなとこにいるんだよ。


愛香のじいさんの見舞いは理解出来る。


会いに行ける時間に帰ってきたから、涼音の家に行って誕生日プレゼントを渡そうとしてた。


「なあ、怜くんは進学校に進んだんだって?すごいなぁ。頑張ってるなぁ」


愛香の父さんの言葉に愛想笑いで返す。


俺が進学校に進んだのは、涼音のためだ。


涼音の成績は聞いてたから、それより上になって教えてやれるようになろうと思ったから。


それなのに、涼音の誕生日にも一緒にいない。


ほんと、嫌気がさす。


「怜くん、コンビニ行こ!」


それぞれの親がいる中、断れるわけなかった。


「ああ」


愛香とコンビニへ行った帰り、涼音と鉢合わせた。


なんで、こんなとこ見られんだよ