怜も軽く手を挙げて、私の部屋を出ていった。


「はあぁぁぁぁ」


どうにも、気分が晴れないな。


「お散歩、行こっかな」


このまま家にこもっててもずっと、同じこと考えそうだったから、着替えて家を出た。


少し歩くと、公園が見える。


よく怜と一緒に遊んだな。


落ち込んだ時は、トンネルの中で泣いてた。


そうしてると、絶対に怜が私を見つけてくれる。


『もうだいじょーぶだよ』


そう言って、笑ってくれるの。


怜とケンカしたら、お互いにごめんなさいを言い合って。


「ふふっ」


懐かしい。


あの頃から、ずっと、好きだったなぁ。


久しぶりにトンネルの中に入ってみる。


あの頃より狭くて、窮屈だったけどなんだか楽しかった。


そして、そのまま眠ってしまった。