「ねえ、ちょっと、話してかない?」


「うん」


公園を指さしていて、顔はどこか寂しそう。


「ごめんね、離れたくなくて」


そう言うのを素直に言っちゃうから、私の頬も赤くなる。


「そっか」


「ねえ、こっち、向いて?」


「ん?」


朝陽くんの方を見ると、朝陽くんの顔が近づいてきた。


あ、これ、キス、される。


そう思うと、身体が勝手に動いてしまった。


「えっと......、ごめんなさい」


朝陽くんの肩を掴んで、拒絶、しちゃった。


「涼音......」


ショックを隠しきれてない表情をしてて、申し訳なくて仕方なくなってくる。


「あの、ごめん。まだ......」


「わかってるよ......。涼音が、まだ、怜くんを好きなの。今日なんて、怜くんのことばっか考えてたでしょ?」