「涼音、いつでも、わかんねーとこあったら聞けよ？」


「うん！」


次の日、怜は、この家にいない。


それを考えると、悲しくなっちゃうから、考えないようにした。


「ねえ、一緒にオムライス作らない？」


「ああ、作り方、覚えて帰らなきゃな」


怜の顔が、ちょっとだけ、悲しそうに見えたのは、私の気のせいかな。


「あっ！怜、それ違う！」


「え......」


「怜ー、それとって」


「はい」


「そーそ、上手い！」


最初は、どうなることかと思ったオムライス作り、すっごく楽しかった。


「美味しいね」


「ああ」


最後に食べる2人のお昼ご飯を噛み締めた。


「じゃあ、私、美奈と遊びに行ってくるね」


「いってらっしゃい。あ、俺も出かけるから」