「なあ、足、本当に大丈夫か?」


今日は、サッカーの試合の日。


「平気だって。それより、怜、無理しないでね?」


2日前に熱出してるんだから。


「それは別に大丈夫。なあ、ずっと立ってていいのか?」


「大丈夫。湿布も貼ってるし、私以外にマネージャー、いないんだから」


「でも......」


「痛くなったら、座るから安心して勝ってきて。勝ったら、ご褒美あげるって、約束したでしょ?」


私の監視をするために試合に出ないって言った怜とした約束。


「ああ。10点差で勝ってやる」


「うん。楽しみにしてる」


選手を呼ぶホイッスルが聞こえてきた。


「じゃ、無理すんなよ」


「うん。頑張って!」


よしっ。


私も頑張らなきゃ。