君と過ごす辰星の日々を

恋愛(その他)

ひなかも/著
君と過ごす辰星の日々を
作品番号
1638582
最終更新
2021/05/21
総文字数
313
ページ数
1ページ
ステータス
未完結
PV数
1
いいね数
0
ピアノの上に置かれた譜面が、風に靡いてバサバサと音を立てる。

冬の夜の冷たい風に刺激され 、朧げに目を開けると 、軽く息を漏らしながら体を起こした 。

真夜中の廃校、ばら撒かれた錠剤、女の死体。

いつもと変わらぬ光景に冷淡な視線を向けると 、震える指先を鍵盤にそっと当てる。

ぽん 、と音楽室に音が響き渡った、この感覚が大好きで愛おしい。願う事ならば 、いつまでもこうして音楽を紡いでいたい__。



___ 人は誰しも叶わぬ事を願うのだ 。

愛情、友情、人情、学力、金、容姿、夢・・・

たとえ叶わぬと気付いても もう遅い 。人間は脆い、とても脆い。虚像に縋り付いて 責任を他人に押し付けないと生きていけないのだから。


だが脆いのは人間だけじゃない。

人間に似て似つかぬ存在である我々も同じなのだ。

人の皮を覆った、醜い存在 。

人類から溢れた、迫害された亜種。









 







人を喰らう 、哀れな化け物だ。

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