家に帰り美月くんからもらったピンク色の飴を
部屋に置いてある小物入れに入れた。
「・・・・・・・・・・・・・よしっ!」
飴を見つめながら気合を入れ、その場でストレッチをはじめた。
きつい運動はできないからとりあえずストレッチ。
今日は気合も入ったから夜ご飯も抜こう。
ストレッチがある程度終わったら早めに寝よう。
時計を見るとまだ9時だったけど、お風呂に入って早めに寝た。
翌朝体重を測ると1.5キロ減っていた。
食事を抜くってすごいんだなぁ・・・。
ただ、その日のお腹もグーギューと音が鳴り続けていた。
教室からの笑い声も聞こえなくなっった。
「・・・・・・・・ましゅまろちゃん?」
休み時間机に顔を伏せて寝ていると、教室がのぞける窓から私を呼ぶ声が聞こえた。
「・・・・・・・・・・・・。」
「どうしたの?!顔真っ青だよ??」
あたしの顔色をみてその人が慌てて教室の中に入ってくる。
「大丈夫?!?!?!具合悪い?」
「・・・・・・・・・・。」
ぐううううううぎゅううううううう
あたしが返事をする前にお腹が返事をした。
「・・・・・ごはん食べてないの??」
「・・・・・・・うん・・・。」
「なんで?!」
なんでって聞かれても・・・。美月くんのとなり細くなって歩きたい・・・。
っとか言えないし・・・。
「なんででも・・・いいじゃん・・・。」
「良くないよ!!!!顔真っ青じゃん!倒れちゃうよ?!」
「うるさいな!!!!ほっといてよ!!!」
立ち上がり美月くんに背中を向けて歩いた。
「・・・・・・・・・・・・・。」
美月くんはあたしに何も言わなかった。
あたしの目にも涙が浮かんだ。
痩せて綺麗になるってそんなに悪い事なの?
ダイエットだもん。体調が良い訳ないじゃん。
美月くんはいいよ、甘い物好きなのにスタイルいいし。
あたしの気持ちなんかわからないよ。



