「取りこぼし」

今日という日の終わりに君
誘い誘われ繰り出す見慣れた改札を横目に
珍しく地下道連絡線を進む

二人だけにしか分からない場所

良いことがあるとよく行く秘密

たった一つのくだらない成功にも
声を上げて向かう二人

明日の事も考えずに真夜中に帰れば
どうでも良くなってくる

なかなか帰らない二人のしつこさ
人懐っこい笑顔で出来たシワ

こんなの知ってるかって開かれた
新しい雑誌に興味ないと跳ね除ける

君が残した嫌いなものが
好きになったら

もう帰ろう