最強の男からの溺愛

「気にする必要ないだろう」

私と誉の婚約は形式的なもの。
もっと言えば、他にいい魔術師が出たら誉ではない人と婚約をし直すつもりでいる父は私と誉の距離が縮まることをあまり良しとはしていない。

高校の寮のことは、お兄ちゃんが報告しない限りバレない。

何も言わないということはバレてないのだろう。

平安時代、誉と同じコピーのギフトをもつ最強がいた。

でも、最強は1人じゃなかった。

時空のギフトを持つ最強、言うなら2人で最強の存在がいたのだ。

父はその存在が出てくるのを待っている。