「はやく俺を好きになった方がいい」 私を抱きしめる腕を覚えた。 私にキスする唇を覚えた。 2人で寝る心地よさを覚えた。 「いつまでも我慢できるほど出来た男じゃないしな」 目覚めればそこにいる誉に安心して、抱きしめる腕に愛しさを覚えた。 それでも、私は言えない。 誉が好きだとは 彼の気が変わればこの婚約なんていつでもなかったことにできる。 最強こそが全てだから。 好きだと言ってから手を離されたくない。 そんな惨めな思いはしたくない。