「しかし、そのギフトの持ち主なら誰かと婚約でもしているのではないか?」 どの家も、その娘が欲しいだろう。 確実に次の代もギフト持ちを産むことが出来るのだから。 「えぇ、上の指示で最強と呼ばれるあの人の婚約者になってます」 「まぁ、そうだろうな」 学長はクツクツと喉を震わせながら笑う。 最強と呼ばれる男は、この時代に最強なのではない、最盛期の平安にいても最強と呼ばれただろう。