トントントンと、扉を叩く音が聞こえる。 「誉!!お前!!また、蜜映の部屋にこもってんだろ!!出てこい!!時間だ!!」 お兄ちゃんの声だ。 「蜜映!開けて大丈夫な格好してるか?」 「は?!大丈夫に決まってるじゃん」 そう、返事すると扉が開く。 「誉!!!起きろ!!蜜映を離せ!!」 「昴うるさい」 「お前が毎回こうやって出発ギリギリまで寝てなきゃこんなことにはなんねぇんだよ。飛行機で行くんだから遅刻するわけにはいかないんだよ」