でも、このギフトを引き換えに魔力が欲しいとは思えなかった。 このギフトがないと私は誉の婚約者ではいられないから。 西園寺の魔術師なら、北宮と交わることはない。 このギフトは、私の一番欲しい人をくれる。 その代わりに 私の一番欲しい人を苦しめてる。 それでも、私はこのギフトを手放すことはしない。 私が死んで世界が平和になると言われても 誉の隣を誰かが歩く未来があるなら きっと私は譲れない。 「あ、始まった」 三輪先輩の声でモニターを見れば、合図が鳴り、魔術師たちが動き出すのが見えた。