全ての授業を終えて、寮に帰る。 魔術師の家は大体山奥にあり、各地方に散らばっているため、学生のほとんどは寮生活になる。 まぁ、東西南北と呼ばれる東條家、西園寺家、南雲家、北宮家は都内の中心部にも別邸があるが、今度は高校が山奥なので通うには遠いため寮生活になる。 「あ、」 寮の部屋の扉を開けると、誉がいた。 「おつかれ」 「誉様こそ、お疲れ様です」 久しぶりに会う誉に思わず家での呼び方になる。