「バンっ、中島が好きなのか!?」
「そうじゃない、」


奏のマンションに入るや否や頬を1発。


まさか暴力まで振るわれるとは…


「写真をばら撒かれさえなければいいから、俺に隠れて中島と付き合ってるのか」
「違う、本当にゴキブリ…」


「そんな幼稚なウソ通じると思うのか!?」
「ごめん」


「今度中島とそんなことをしたらすぐに写真をばら撒くから覚悟してろ」
「分かった」



「俺が好きか?」
「……好きだよ」


「そうだよな」


押し付けられるような乱暴なキス。


愛情なんてない。気持ちなんてない。


それでも私は奏の監視下にいるしかない。


それでしか中島くんを救えない。