「流石、湧希君!相変わらずモテモテだね!!」


なんて、隣で言ってるお前も人のこと言えねーし。



女のキャーキャー言う声でかき消されてしまってるけど、


俺には聞こえるんだ…




お前のこと言ってる男たちの声が…







「木村の隣にいるのって上原凛ちゃんだよなぁ」

「やっぱ、いつ見ても可愛いよなぁ」

「実は俺入学式の時に一目惚れしたんだぜっ」

「マジかよ!実は俺も」

「本当凛ちゃん優しいし、可愛いし頭もいいし完璧って感じだよなぁ。」

「…でも、いつも木村が一緒にいるから近づけないよなぁ」

「まぁ、木村はみんな認めるほど格好いいし、性格もいいから憎めないしなぁ」

「悔しいけど、お似合いだよなぁ。あの2人。」




なんて言ってる、数人の男子の会話が聞こえてきた。


どうせ凛には聞こえてないだろう。