インターフォンのチャイムが鳴った。
私は少し緊張しながら、扉を開けた。
「優ちゃん、いらっしゃい」
「琴、何だか久しぶりな気がするね」
「うん、そうだね」
「お邪魔します」
靴を脱いで家に入ってきた優ちゃんは、私の隣にいる人物に気が付いた。
「あー、えっと、琴のお兄さん?」
「う「初めまして。琴葉の兄の黒宮雪です。よろしくね」
私の返事を遮って、優ちゃんに自己紹介する兄。
さらに、兄は私を後ろに追いやって優ちゃんと握手までしてる。
何だか、私が除け者みたい?
なんて思っていると、兄の肩越しに優ちゃんと目が合った。
「あ、琴、つまらないものなんだけど。これ」
そう言って、優ちゃんが差し出したのは有名なケーキ屋さんの袋だった。
「え、嘘。わざわざ良かったのに」
「琴の好きな苺のショートケーキを買ってきたよ」
優ちゃんは柔らかい笑顔でそう答えた。
……何だか、優ちゃんの優しさが嫌だって思っちゃったのは申し訳なかったかな。
普通に良い人だし。
なっちゃんの言う通り、私ってばちょっとだけ傲慢だったのかも。
「ふふ、私の好きなもの覚えてくれていたんだね。ありがとう……ってちょっと、お兄?」
優ちゃんから受け取ろうとした袋を、兄がその横からかっさらう。
「じゃあ、早速切り分けるとするか。もちろん、俺の分もあるよね?」
「えぇ、もちろんですよ。雪さん」
私は少し緊張しながら、扉を開けた。
「優ちゃん、いらっしゃい」
「琴、何だか久しぶりな気がするね」
「うん、そうだね」
「お邪魔します」
靴を脱いで家に入ってきた優ちゃんは、私の隣にいる人物に気が付いた。
「あー、えっと、琴のお兄さん?」
「う「初めまして。琴葉の兄の黒宮雪です。よろしくね」
私の返事を遮って、優ちゃんに自己紹介する兄。
さらに、兄は私を後ろに追いやって優ちゃんと握手までしてる。
何だか、私が除け者みたい?
なんて思っていると、兄の肩越しに優ちゃんと目が合った。
「あ、琴、つまらないものなんだけど。これ」
そう言って、優ちゃんが差し出したのは有名なケーキ屋さんの袋だった。
「え、嘘。わざわざ良かったのに」
「琴の好きな苺のショートケーキを買ってきたよ」
優ちゃんは柔らかい笑顔でそう答えた。
……何だか、優ちゃんの優しさが嫌だって思っちゃったのは申し訳なかったかな。
普通に良い人だし。
なっちゃんの言う通り、私ってばちょっとだけ傲慢だったのかも。
「ふふ、私の好きなもの覚えてくれていたんだね。ありがとう……ってちょっと、お兄?」
優ちゃんから受け取ろうとした袋を、兄がその横からかっさらう。
「じゃあ、早速切り分けるとするか。もちろん、俺の分もあるよね?」
「えぇ、もちろんですよ。雪さん」


