双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「優星君?」

 怒りを露わにしたら、優星君は手にしていたカップをテーブルに置いて真剣な瞳を私に向けた。

「ごめん。……やっと星奈が本音を打ち明けてくれたことが嬉しかったんだ」

「えっ?」

 驚く私に彼は続ける。

「それともうひとつ謝らないといけないことがある。……一ヵ月前、星奈に会いに来た日の夜に母さんからすべて聞いた。ごめんな、俺のせいでつらい思いをさせて」

 嘘、ちょっと待って。優星君は知っていたの? 私が彼から離れた理由を。

「すぐに言わなかったのは、星奈の口から聞きたかったからなんだ。その前に俺が言ったら、母さんから聞いたから罪悪感を抱き、会いに来てくれていると思われると思ってさ」

 それはそうかもしれない。一ヵ月前に話しを聞いて謝られていたら、やっぱり罪悪感から私と一緒になろうとしてくれていると思うもの。

「話してくれたら、俺は星奈にこう言うつもりだった」

 一呼吸置き、優星君はギュッと私の手を握った。

「もう二度とつらい思いも悲しい思いをさせない。すべてのことから俺が守ってみせる」