双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「星奈は本当に嘘をつくのが下手だな」

 クスッと笑いながら言われた一言に、ドキッとなる。

「再会した日もそうだけど、バレバレだから。全部星奈の本心じゃないって。そんな今にも泣きそうな顔で言われたら誰だって信じられるわけがないだろ?」

 そう言われ、思わず頬を両手で押さえた。
 嘘、私ってば今そんなに泣きそうな顔になっているの? 自分では平静を装えているつもりでいたのに。

 だけどここで押し黙ってはだめだ。なにか言わないと本心じゃないと認めてしまうことになる。そうわかっているのに言葉が出てこない。
 優しく見つめる優星君から瞳を逸らせずにいると、彼はゆっくりと話し出した。

「もうそろそろ教えてくれてもいいんじゃないか? どうして星奈は俺から離れたがる? 変わらずに俺と同じ気持ちでいてくれたから、生まれてきた双子には俺が考えた名前を付けてくれたんだろ? お互いの名前に入っている星を使った名前を」

「それはっ……」

 優星君の言っていることすべてが図星でなにも言い返せない。