双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「そろそろ明さんに連絡をしたほうがいいんじゃないか？　星斗たちを連れてだとそう長居はできないだろ？」

「あ、うん」

　慌ててスマホを探す星奈だが、チラチラと俺の様子を窺っていてなにかを言いたそうにしている。

　はっきりと好きじゃないと告げたのに、どうして会いにくるの？　諦めてくれないの？　って思っているのかもしれないな。

　それを言わせないために明さんに連絡するように言ったんだ。双子が帰ってきたらそんなこと聞けないだろ？

　ずるいかもしれないけれど、今はただそばにいたい。離れていた分の時間を埋めていきたいんだ。

　きっと星奈ならいつか、どうして俺から離れたのかその理由を話してくれるはず。俺はそう信じている。

　星奈が明さんに電話をかけると、食べ終わったふたりを店に留めておくのは難しかったようで、すぐに帰ってきた。