双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

彼女はどんな気持ちでいるのだろうか。不安がよぎる中、星奈は震える声で言った。

「私が勝手に産んだんだもの。優星君はなにも悪くないし、責任を感じる必要もないからね」

 それはまるで俺と一緒になる未来は考えていないと言っているように聞こえる。

「だから私たちのことは気にせず、優星君は優星君の人生を歩んでほしい」

「ちょっと待ってくれ。星奈の言う俺の人生ってなに?」

 どうしてそんなことを言う? まるで俺にはもう関わらないでほしいような言い方だよな。
 たまらず声を上げると、星奈の瞳は大きく揺れた。

「優星君、言ってたじゃない。お父さんの会社を継ぐのが夢だって。そのために三年もの間、イギリスに行っていたんでしょ?」

「それはそうだけど、会社を継ぐことだけが俺の夢じゃない」

 声を被せて言い、真っ直ぐに星奈を見つめた。