双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

会いに行くのはイギリスでの勤務が終わり、日本に帰ってからにしよう。幸いなことに来月には戻れる予定だ。引継ぎを早めれば今月中にも戻ってこられるかもしれない。

 こっちでの生活が安定したら迎えに行くんだ。どんなに拒否されても、何度だって会いに行けばいい、もう二度と離れるものか。

 そうと決まればすぐにでもイギリスに戻ろう。時間がもったいない。

 スマホで一番早い便の空席状況を確認してチケットを取り、俺は足早にホテルのラウンジを後にした。


 その日のうちにイギリス行きの便に乗り、俺は困惑する同僚に早々と引継ぎをして帰国した。

 あれほどこっちでの生活が安定したら迎えに行こうと決めていたのに結局は我慢ができず、栃木に向かったのは帰国して二日後のことだった。

 緊張しながら訪ねた俺を、彼女の叔父である明さんと妻の佳代さんは驚きながらも、快く迎え入れてくれた。

 ちょうど星奈は保育園に双子を迎えに出たばかりらしく、俺はこれまでの経緯をふたりに説明した。