双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「それと、よかったら双子の写真見ますか?」

「いいのか?」

 前のめりで聞き返すと、飯塚さんはびっくりしながらも頷いた。

「つい先日、送られてきた二歳の誕生日会のときの写真です」

 差し出されたスマホを覗き込むと、そこには無邪気な笑顔で映るふたりの子供がいた。

「この子たちが……?」

 震える声で聞くと、飯塚さんは頬を緩めた。

「はい、星斗君と星七ちゃんです」

「えっ? それは本当ですか?」

 驚く俺に困惑しながらも飯塚さんは「えぇ、星斗君と星七ちゃんですけど」と繰り返す。

 〝星斗〟と〝星七〟それはイギリスに立つ前夜に、いつか俺たちの間に子供ができたらつけたいと星奈に伝えた名前だ。

 その名前を付けてくれたということは、なにか事情があって俺から離れたものの、今でも星奈は俺と同じ気持ちだと信じてもいいよな?

「他にもありますよ。星奈ってば双子のことをすごく溺愛していて、毎日のように写真が贈られてくるんです」