「なに言ってるんだ? 感謝をするのはこっちのほうだ。俺たちを頼ってくれて嬉しかったよ。おかげで諦めていた賑やかな暮らしをすることができているんだから」

「そうよ、星奈ちゃん。私は星奈ちゃんのことを本当の娘だと思っているし、星斗と星七のことは孫だと思っているの。いつまでもうちにいていいんだからね?」

「そうだぞ、自分の家だと思っていい」

 ふたりの気持ちが嬉しくて目頭が熱くなる。

「ありがとうございます」

 この先、星斗と星七に真実を告げたとしても、きっと悲しませることはないかもしれない。だって私たちには明叔父さんと佳代さんがいるんだもの。ふたりの存在が星斗と星七にとっても、心強いものになるはず。

 なにより父親がいなくても幸せにして、寂しい思いをさせる暇もないほど愛情をたくさん注げばいい。
 そうすれば星斗と星七は私の決断を受け入れ、理解してくれるよね。

 残りの時間は星斗の星七の話で盛り上がった。



 それから数日が過ぎ、星斗と星七は寝る前に優星君の写真を見るのが日課となっていた。

「パパかっこいいね」

「はやくあいたいねー」

 会わせてあげられないのが心苦しくなるほどに、優星君のことを話すふたりはとても楽しそう。

 ふたりの隣の布団に横になって毛布を被った時、星七が聞いてきた。