そんなときに私たちの存在を知られたら? きっと優星君は責任をとって私と家族になろうとするはず。そうなれば彼の会社での立場は悪くなり、優星君の夢を私が台無しにしてしまうもの。それだけは絶対に嫌だ。

「だから私はこの先も絶対に星斗と星七の存在を知らせるつもりはありません。優星君とは二度と会わないつもりですし、ここにいることを知られないように両親にも口止めしてあります。ふたりが心配するような後悔を私はしませんから大丈夫です」

 これだけは胸を張って言える。優星君には会うことも星斗と星七の存在を知らせることなく、私がひとりでふたりを育てていく。それを後悔することはないと。

 私の気持ちを理解してくれたのか、明叔父さんと佳代さんは頬を緩めた。

「星奈ちゃんが後悔しないなら、俺たちはもうなにも言わないよ」

「ごめんなさいね、急にこんな話をして」

「いいえ、そんな! 私のほうこそ心配かけてしまいすみません。……本当にいつも感謝しています。ふたりがいなかったら、私たち親子はどうなっていたか」

 こうして私たちが今幸せに暮らせているのは、明叔父さんと佳代さんのおかげだ。