優星君も同じ気持ちなのか、一言も話さない。息を切らしながらお義父さんたちがいる場所へと向かう。しかし……。

「パパー、ママー!」

「えっ? 星斗に星七?」

 たどり着くとそこにはお義父さんお義母さんとともに双子もいて、私と優星君を見るなり駆け寄ってきた。混乱しながらもそれぞれ双子を抱き上げる。

 すると双子の後を追って駆け寄ってきたお義父さんとお義母さんは、私たちに向かって頭を下げた。

「ごめんなさい、私たちが目を離したばっかりに」

「だけど幸いなことに、ふたりが近くにいてくれてよかったわ」

「この先のおもちゃ屋にいたんだ」

 そうだったんだ、本当によかった。

 胸を撫で下ろし、優星君とともに双子を降ろした。そして勝手にいなくなったらだめだということを言い聞かせるより先に、優星君がいつになく厳しい声で双子を叱った。

「だめじゃないか、勝手にいなくなったりしたら」

 いつも優しいパパに叱られ、ふたりはビクッと身体を震わせた。

「なにもなかったからよかったものの、いい人ばかりじゃないんだ。悪い人に連れていかれる可能性だってあるんだぞ!」

 次第に双子の目には涙が溜まっていく。それを見たお義父さんとお義母さんは、慌てて間に入った。

「もういいじゃないか、優星。なにもなかったんだから」

「そうよ、ふたりも反省しているじゃない」

「いや、だめだ」

 ふたりの静止に従わず、優星君は双子の手を握った。