双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「俺たちには俺たちの夫婦のかたちがある。俺は星奈に夢を叶えてほしいと願っているし、そのためならいくらでも協力を惜しまない。俺たちの気持ちを、父さんと母さんなら必ず理解してくれると信じている」

「でも……」

 そう簡単に理解してくれるとは思えない。なにより今がとても幸せだから、この幸せを壊す引き金にならないか不安でたまらないよ。
 そんな私の心情を察したのか、優星君は優しく私を抱きしめた。

「大丈夫、なにがあっても俺が守るさ。それに何度も言ってるけど、俺は心から星奈を幸せにしたいんだ。俺との結婚のせいで夢を諦めてほしくない」

「優星君……」

 そうだ、出会った頃から優星君はずっと私の夢を応援してくれていた。老後はふたりでカフェを経営しようとまで言ってくれたよね。そんな彼の優しさを無下にはできない。

「ありがとう。じゃあ今度、市役所に保育園の申し込みに行こう。あ、その前に職場を探さないと」

「そうだな、これから忙しくなるぞ」

「うん」

 微笑み合い、どちらからともなく口づけを重ねた。だけど一度だけでは足らず、何度も求め合う。