双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「さすがは夫婦だな、実は父さんにも今日同じことを言われたんだ」

「お義父さんにも?」

「あぁ」

 どうやらお義父さんも双子には、質の良い教育を受けさせたいと意欲的だったそう。

「どうしようか、せっかくのふたりのご好意を無駄にはできないし、勧められた幼稚園に見学だけでも行ってみる?」

 それに教育を受けることは悪いことじゃない。ふたりにとってもいい影響を与えてくれるだろう。
 しかし優星君はなにか考え込んでいる。

「優星君?」

 名前を呼ぶと、彼は私の様子を窺いながら言った。

「俺は星斗と星七を幼稚園ではなく、保育園に通わせたいと思っているんだ」

「保育園に? どうして?」

 そもそも保育園は両親ともに働かなくては、預けることができない。

「前にも言っただろ? 星奈にも夢を諦めてほしくないって。そろそろ社会復帰したらどうだ? 双子も手がかからなくなったし、なにかあったらお互いの両親も喜んで協力してくれるはずだ」

「それはそうかもしれないけど……でも、本当にいいの? 私が働いても。やっとお義父さんとお義母さんといい関係を築けてきたのに、ここで私が働きたいって言いだしたら、水の泡になったりしない? それにまだお義母さんに認めてもらえてもいないんだよ」

 不安に思っていることを伝えると、優星君は真剣な瞳を向けた。