双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「星奈さん、そろそろ星斗君と星七ちゃんの幼稚園探しをしたほうがいいんじゃないかしら」

「幼稚園ですか?」

「えぇ、そうよ」

 なんの前触れもなく言われて驚いたけれど、たしかに双子もこっちでの生活に慣れてきたし、幼稚園探しを始めたほうがいいのかもしれない。

「そうですね、探してみます」

 家から近くて、双子がのびのびと過ごすことができるところがいいな。

「だったら私も協力するわ」

「お義母さんがですか?」

「えぇ、小さい頃からの英才教育はとても大切なの。それと過ごす環境も重要よ。週末までに何カ所か見繕っておくわ」

 やる気十分のお義母さんに、自分の希望を伝えるはずもなく、「お願いします」としか言えなかった。


「母さんが双子の幼稚園探し?」

「うん、そうなの。星斗と星七には小さいうちから、英才教育を受けさせたいって言ってた」

 この日の夜に双子が寝静まってからいつものように、優星君とリビングのソファに並んで腰かけた。そこで毎夜、その日の出来事をお互い報告しているんだけれど、今夜は幼稚園の件を相談したら、彼は呆れたようにため息を漏らした。