双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「どうしよう、星奈。俺、泣きそうだ」

「えっ? 大丈夫?」

 びっくりして優星君を見れば、本当に彼の目は赤く染まっていた。

「こんな日が来てほしいと願っていたけれど、まさかこんなに早く願いが叶うとは思わなかったからさ。……嬉しいものだな、両親が自分の子供と一緒にいるところを見られるのは。幸せすぎて泣きたくなるよ」

「うん、私もそうだった。両親が星斗と星七と楽しそうに遊ぶ姿を見て、泣いちゃったもの。なんだろうね、この感情は」

「きっと自分が親になってみないとわからない感情だろうな」

「そうかもね」

 仲睦まじい彼のご両親と双子の姿を、ずっと見ていられる。

「パパとママもいくよー」

 星斗に呼ばれ、私と優星君もみんなの後を追った。

 この日は一日中彼の実家で過ごし、それからというもの、頻繁に双子を連れて遊びに行くようになった。

 そして一ヵ月が過ぎた頃には、すっかり双子はお義父さんとお義母さんに懐いていた。週に三日は訪れるようになり、平日の今日も私と双子でお邪魔していた。

 双子はお義父さんが用意したおもちゃに夢中。私とお義母さんはそんな双子を眺めながらお茶をするのがすっかり日課になっていた。