双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「初めまして」

 そう言ったお義母さんに、双子は満面の笑みを向けた。

「はじめまして、ばあば」

「ばあば、きれーだねー」

「うん、きれーだね!」

 口々にそう言う双子にお義母さんは目を潤ませた。

「ありがとう。……いらっしゃい、お菓子を用意したのよ」

 俯きながら立ち上がり、お義母さんは双子に来るよう言う。お菓子と聞き、目を輝かせた双子はお義母さんの手を握った。

「おかし? わーい! ばあば、ありがとう」

「ばあば、だいすきー」

 現金なふたりにお義母さんは不快に思わなかったか心配したが、それは杞憂だった。

 足を止めたお義母さんの目からは、次々と涙が零れ落ちる。

「どーしたの? ばあば」

「いたいいたいなの?」

 慌てふためく双子にお義母さんは声を震わせた。

「違うの、ごめんなさいね突然泣いたりして。びっくりさせちゃったわね」

 そしてお義母さんは優しい笑みを双子に向けた。

「本当によく来てくれたわね。ばあばとじいじと、一緒にお菓子を食べましょう」

「うん!」

「たべる! じいじもはやくおいでー」

 私たちと一緒に様子を見守っていたお義父さんの手を、星七が掴んだ。

「ありがとう、行こう星七ちゃん」

「いこうー」

 星七に手を引かれ、お義父さんは嬉しそう。