双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

 すぐさまお父さんに加勢すれば、星奈とお義母さんは顔を見合わせてまた笑い出した。

「ほら、息ぴったりじゃない」

「よかったわね、あなた。昔から息子が欲しいっていっていた夢が叶って」

 愉快そうに言われ、俺とお義父さんはなにも言えなくなる。
 でも星奈たちにつられて星斗と星七も笑う姿を見て、幸せな気持ちで満たされていった。

 今はまだ認めてもらえなくて当然だ。でもすべての問題が解決すれば、心からみんなとこうして笑い合える日が来るはず。
 そのためにも一刻も早くケリをつけようと心に誓った。


「美野里が俺のいない間にうちに来るとは、夢にも思わず……本当に悪かった」

 この日の夜、双子が寝てから俺は改めて美野里にことで星奈に謝罪した。

「ううん、日中も言ったけどすぐに尾上さんが来たことを言わなかった私も悪いの。でもまさかうちの親に会いに行くとは、夢にも思わなかった」

 そう言って隣に座る星奈が苦笑いする姿を見て罪悪感が増す。

 俺も正直、美野里が星奈の父親にあんなことを言いに行くとは思わなかった。母さんたちが勝手に決めた婚約であって、会社のためだと割り切っていると思っていたが違ったのか? もしそうならば、はっきりと伝えるべきだ。

 俺にとって美野里は幼なじみであり、妹のような存在でそれ以上には見えないと。