双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

 きっと星奈も同じ気持ちのはず。そう思い彼女を見ると、涙を浮かべていた。

「許しを請うのは私のほうだよ。せっかく私の夢を応援してくれていたのに裏切ってしまい、ごめんなさい。それなのにずっと心配してくれていて、こうして会いに来てくれて本当に嬉しかった。これから今までの分、親孝行させてほしい」

「星奈っ……」

 ご両親の目も赤く染まっていき、俺までもらい泣きしそうだ。
 そっと彼女の背中に触れると、星奈はたまらず俺に抱きついた。

「あらあら、この子ったら香坂さんに甘えちゃって。ふたりの仲睦まじい姿を見せてもらえて、安心できますね」

「それはそうだが、子供の教育によくないだろう」

 お父さんは双子の反応を気になるようで、チラチラと見ている。そんなお父さんの視線に気づいた双子は、お菓子を食べる手を止めてニッと笑った。

「じいじ、パパとママはねーラブラブなの」

「そーだよー。おかいりなさいのはぐもするの」

 事実とはいえ、ご両親に知られると居たたまれなくなる。これ以上変なことを言わないように、慌てて口を開いた。