双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「おふたりに、安心して星奈さんと星斗と星七を任せていただけるように努力します。少しお時間をいただけないでしょうか? 僕にはもう星奈たちのいない生活など、考えられないんです。お願いします」

 懇願し、深々と頭を下げた。
「私からもお願いします。私、今とても幸せなの。なにより星斗と星七がパパと離れて暮らしたら毎日悲しむから」

 星奈から星斗と星七の名前を出され、ご両親は考え込む。少ししてお父さんは小さく息を漏らした。

「わかったよ、お前たちを無理やり連れ帰ったりはしない」

「お父さん……っ!」

「その代わり香坂さん、一刻も早く問題を解決してください」

 釘を刺すように言ったお父さんに続き、お母さんも厳しい目を向けた。

「どうか星奈にこれ以上つらい思いをさせないでください」

「はい、約束します」

 力強く答えた俺にご両親の表情が和らいだ。

「それと、なにかあったらいつでも私たちを頼ってください。今までなにもしてあげられなかった分、少しでも力になりたいんです。ねぇ、あなた」

「あぁ。今さらだが親の務めを果たさせてくれ。……許してくれるなら、星斗君と星七ちゃんにも会わせてほしい」

「もちろんです。なぁ、星奈」