双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「ありがとう、星奈。……本当はこの週末、実家に行こうと思っていたんだ」

「えっ? 実家に?」

「あぁ。まずはひとりで行って改めて母さんと父さんに、星奈と結婚したいと伝えようと思っていた」

 そうだったんだ。優星君、こんなに早くにご両親に私たちのことを話そうと思ってくれていたなんて……。

 嬉しくて胸がいっぱいになる。

「この出張が終われば落ち着くだろうし、来週こそ両親に会いに行ってくるよ」

「うん、わかった。……ありがとう、優星君」

 感謝の思いを告げると、彼は柔らかい笑みを浮かべた。

「当然だろ? 俺は早く星奈と結婚したいんだから。父さんはさ、俺の気持ちを尊重してくれているんだ。早く星奈や星斗、星七に会いたいと言っている」

「嘘、本当に?」

「あぁ」

 彼のお父さんは、私との結婚を反対されていないってこと? そうだよね、だって私たちに会いたいって言ってくれているのだから。

 喜びが顔に出ていたようで、優星君は苦しげに顔を歪めた。