だからこそ彼が自分の夢を話してくれたのがすごく嬉しくて、その夢を絶対に叶えてほしいと願ったんだ。

 双子の服を畳みながら昔のことを思い出していると、玄関のドアが開く音がした。

「優星君?」

 廊下に出ると、やはり彼が帰ってきたところだった。

 靴を脱いで私の顔を見るなり、優星君は眉尻を下げた。

「悪い、遅くなって。星斗と星七は大丈夫だった?」

「大丈夫だよ。それより優星君のほうこそ平気? こんなに遅くまで仕事だなんて疲れたでしょ? あ、軽く食べられるように野菜スープを作ったんだけど食べる?」

 彼の身体が心配で立て続けに言うと、優星君はクスリと笑った。

「ありがとう、じゃあスープもらおうかな。着替えてくるよ」

「うん、わかった」

 私の頭をひと撫でして着替えに向かう優星君。
 急いでキッチンに入り、スープが入った鍋に火をかけた。

 尾上さんが来たからかな、優星君の顔を見ただけでホッとした。

 スープが温まってきた頃、着替えを終えた優星君がキッチンに入ってきた。

「うまそうな匂いだな」

「待ってて、今注ぐから」

 優星君は美味しそうにスープを完食してくれた。