双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

「星斗と星七の出産を機に手放したと明さんから聞いた。だからどうしてもこれだけはプレゼントしたかったんだ」

 優星君は箱を空けて珈琲マシンを出した。それは昔、私が愛用していたメーカーのものだった。

「よく星奈が言っていただろ? 一日でも珈琲を淹れないと豆の配合などの感覚が鈍るって。……俺は今も星奈には自分の夢を叶えてほしいと思っている」

「え? でも……」

 優星君は近い将来、会社のトップに立つ人。三年前は私の夢を応援してくれる優星君の優しさに甘えていたけれど、今は違う。

 結婚も自由にできないほど彼は私とは住む世界が違うんだもの。せめて私生活で支えられるようにならなければいけないでしょ?

 なにより今は星斗と星七もいるのだから、夢を追いかけている場合じゃない。それなのに、どうして優星君はそんなことを言うの?
 戸惑う私に彼は力強い声で続けた。

「俺と結婚することで、星奈に夢を諦めさせたくないんだ。俺は心から星奈を幸せにしたい。……いいじゃないか、バリスタとして働く社長夫人がいたって。それに俺は早くに星斗か星七に会社を任せて、星奈とどこか自然豊かな場所でカフェを開き、のんびり暮らすのもいいと思っているんだ」

「優星君……」