双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

 会計が終わると店員のお姉さんが、それぞれのぬいぐるみを双子に渡してくれたまではよかった。

 その後だ、双子がお姉さんに「ラッコはママの」と言った時には、顔から火が出そうだった。

 でも初デートで私がラッコを好きだと知り、大きなぬいぐるみを買ってくれようとしたんだけどちょうど品切れだった。だから優星君は次に来た時に、必ずプレゼントするって言ってくれたんだよね。
 その約束を覚えてくれていて素直に嬉しかった。今日は優星君にもらってばかりだ。

「ありがとう、楽しい一日をプレゼントしてくれて、でも今日はたくさんお金を使わせちゃってごめんね」

「こっちこそ楽しい一日をありがとう。お金のことは本当に気にしないでほしい。結婚したらふたりの財産になるんだから。それに俺からの贈り物はぬいぐるみが最後じゃないよ」

「えっ? どういうこと?」

「家に帰ったらわかるよ」

 車内で何度か聞いても優星君は教えてくれなかった。

 ドキドキしながら帰宅すると少ししてインターホンが鳴った。どうやら優星君が帰宅時間に合わせて荷物が届くように手配したようだ。

 昼間に買ったおもちゃを前に、双子はさっそく開けて遊び始めた。

 私と優星君も日用品など片づけていると、ひと際大きな箱に目がいく。

「これ……」

 箱には珈琲マシンと書かれている。